当院では、2018年7月から透析ベッドを10床から4床増やし、合計14床になり、これまで以上に外来・入院の患者さまのご要望にお応えすることが可能となりました。また、患者様のライフスタイルを考慮し、心地よい透析医療を提供出来るように努めております。
概要・特色
- 当院では、「骨・関節痛」「食欲不振」「かゆみ」「イライラ感」の改善などに効果があるオンラインHDFを全ベッドで導入
- 容態の急変の場合には、入院による治療も行います。また、シャント再建術が必要になった際などには、連携病院での速やかな対応体制を構築しています。
- 3モーター医療用ベッドを導入し、患者さまご自身で自由に体位調整ができ、快適に透析を受けられる環境を整えています。
- 当院では患者さまの安全と治療効果を最優先としつつ、長時間にわたる透析治療をできるだけ快適にお過ごしいただけるよう全ベッドにテレビを備え付けております。
腎不全とは
様ざまな原因により、腎臓の働きが不十分になった状態を腎不全といいます。腎不全には、急激に腎機能が低下する急性腎不全と、長年にわたって徐々に機能が低下する慢性腎不全の2種類があります。急性腎不全は、早急に適切な治療を 行うことで大部分の機能回復が見込めますが、慢性腎不全は腎機能がある程度まで低下しないと自覚症状が現れず、早期発見が大変難しい病気です。そのため、 一度失った腎機能の回復は困難です。腎臓の働きが低下すると、本来尿として出るべき老廃物が体に溜たまります。症状は、尿の異常、部分的なむくみや高血圧になることもあります。慢性腎不全の末期状態になると、「尿毒症」となり、全身けいれんなどの症状が現れます。末期の治療法は、腎移殖か透析療法に限られてきます。
人工透析とは
腎不全の末期症状において、低下した腎機能の代わりの役割を果たすのが透析療法です。腎臓の働きが10%以下になると、血液のろ過が充分に行えず、水分や老廃物のコントロールができなくなってしまいます。そのような場合に、人工的に血液の浄化を行うのが透析療法です。透析療法には下記の2種類があります。
血液透析
血液透析器を通して、血液を体内から取り出し、血液中の老廃物や余分な水分を取り除き、浄化された血液を体内に戻す方法です。血液を体外に取り出すために、腕の静脈と動脈をつなぎ合わせる手術が必要です。血液透析は通常1回あたり4時間の治療を週3回おこないます。
腹膜透析
お腹の中に透析液を入れ、体内で血液を浄化する方法です。透析液を出し入れするためにカテーテルと呼ばれるチューブを腹部に埋め込む手術が必要です。
当院の治療方法
- 血液透析(HD)
- 血液濾過透析(HDF)
- 持続的血液濾過透析法(CHDF)
- 白血球除去療法(LCAP)
- 単純血漿交換(PE)
- 二重濾過血漿交換(DFPP)
- 血漿吸着法(PA)—ビリルビン吸着、LDL吸着、免疫吸着 血液吸着法(HA)—活性炭吸着、エンドトキシン吸着、β2ミクログロブリン吸着
- 腹水濾過濃縮再静注法(CART)
担当医師
氏名 | 役職 | 資格 |
大澤 久慶 | 循環器内科部長 | 日本外科学会 認定医師 日本胸部外科学会 認定医師 埋込み式除細動器/ペーシングにより心不全治療研修(終了) |
※上記のほか、内科系後期研修医、内科各分野の医長以下のスタッフの助力を得て、診療チームを組んでいます。